新刊書紹介『ハバ犬を育てる話』

タクブンジャ著/海老原志穂・大川謙作・星泉・三浦順子共訳『ハバ犬を育てる話』東京外国語大学出版会/定価2400円+税/2015年3月31日刊/ISBN978-4-904575-45-1

どうしても御薦めしたいチベット文学の翻訳書が出版されました。

ハバ犬を育てる話

最近チベットで売れっ子の文学者タクブンジャの短編を集めて邦訳したものです。

チベットとか中国とかという枠を外して読んでみて下さい。本当におもしろい。ブラックな要素も強烈な風刺もナンセンスも、そして何より何とも言えないユーモアが行間から伝わってきます。

タイトルになっている「ハバ犬」というのはかわいい愛玩用の小型犬の種類です。こいつが飼い始めて最初は甲斐甲斐しいのですが、やがて主人を踏み台にして出世していきます。この犬との会話が何とも可笑しい。夏目漱石を思い出しました。

この作家は犬ものが多いのだそうです。この本買って絶対損はない。

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