廖本聖著『實用西藏語文法』(中華佛學研究所論叢 32)ISBN957-598-217-7
中国語によって著述されたチベット語の文法書は現在までに様々出版されてきましたが、どれもどこかに片寄りがありました。つまり、現代語あるいは口語に重点を置き過ぎて文語あるいは古典文法が記述されなかったり、古典文語が扱われてもその最も中心をなす仏教用語や仏教文献の中の用例がまったく記述されなかったり・・・というようにです。

今回台北から出版された『實用西藏語文法』ではその点が配慮され、現代の口語を入り口としてチベット語を使って仏教を学びたい学生を想定して著述されているようです。
本体である第一分冊と、付録を集めた第二分冊との2册組みで出版されていますが、この第二分冊の「付録及検索手册」がけっこうおもしろいのです。チベット文字ローマ字転写の対照表や辞書の配列順序表、カンギュルやテンギュルの一覧や検索方法、チベット語文法に関するビブリオや研究史などがインデックスと共に収められていて、初学者にはここを眺めるだけで為になる内容です。
廖さんとは台北に行った時お友だちになりました。優しくて控えめな人物でした。
