新刊書紹介『蒙古文佛像大全』

『蒙古文<甘珠爾>佛像大全』内蒙古人民出版社
蒙古文佛像大全

チベット仏教系のカンギュル(経部)テンギュル(論部)つまり日本風にいうと「大蔵経」は横長の紙に書き写されていたり(筆写本)あるいは版木を使って版画のように印刷されていたり(版本)します。いずれにせよその出版の過程で当然、挿し絵が発想されてきます。

そうした挿絵は、仏画師にとっては自分の力量が発揮できる絶好のスペースなのです。版画はバリエーションに富んだ密教の諸尊像や歴史上の人物像のイメージが固定されるための最も重要な媒体なのです。

この分野で特に有名なのはツルティムリンチェンによって編纂されたデルゲ版テンギュルの各巻の表紙を描いた天才絵師アンペルが有名です。

今回紹介する本はモンゴルの大蔵経経部の挿し絵を集めたもので、この本の特徴は各尊像の名前が蒙古字やチベット文字や漢字と共にその発音がリストアップされている点です。

僕のような「知ったか」学者にはもってこいの本です。

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