日本人チベット行百年記念フォーラム「私たちは、なぜチベットをめざしたか」が12月15日(土)の午後に東京ウィメンズプラザ(渋谷)で開催され、ハーンも呼ばれて行ってきました。以前読売新聞で活躍していたジャーナリストの江本嘉伸氏が中心となって企画されたフォーラムですが、これがチベット好きの人間なら逃せないほどの濃い内容だったのです。

このフォーラムの企画の中心となったのは写真の3人の人物、左からチベット民族学者の貞兼綾子さん、総合司会をつとめた作家の渡辺一枝さん、そして仕掛人たるジャーナリストの江本嘉伸さんです。
貞兼綾子さんの綺麗なチベット語による開会の辞、やたらと格好よかったです。
貴重な映像資料に眼が釘付け
ダライラマ14世からのメッセージビデオや、1930年代にナチスドイツが作った未発表のチベット探検のフィルム、さらには去年亡くなったチベット現代史の語り部「チベットの娘」ことリンチェンドルマタリン婦人のインタビュービデオなど貴重な映像にハーンは息をのんで見入ってしまいました。これらの映像に関してはケルサンタウワさん(カワチェン)の努力の結果です。三浦順子さんの訳も的確で、う〜ん、さすがです。
西川一三氏の迫力にはただただ脱帽、人間としての力量が違う

当日参加のチベットフリーク達は西川一三氏の迫力ある一言に完全にノックアウトされた。
西川一三氏の『秘境西域八年の潜行』はチベット好きのバイブルのような書物。ハーンもその一人ですが、多くの人がこの本に魅せられて「チベットに行ってみたい。」と思ったのです。
その西川一三氏が生で話しを聞かせてくれるなどこの機会を逃してはもうぜったいにないと思って、息をこらして皆んなは聞いたのです。

ところが、本人の口から出た言葉は「オレはチベット人が大嫌いだ」「チベット人ほど悪いやつはいない。」でした。
対談者の江本さんも最初は「えっ」と声を飲んだほどです。「カム地方のチベット人からはオレは全てを略奪された。親切にしてくれたチベット人など一人もいなかった。」
そうなんです。彼のチベット行は飛行機で乗り込んでホテルに泊まって観光する我々のチベットとは完璧に違うのです。
食べる、眠る、寒さや吹きさらしの風雨に凍える、明日目覚めるために今生きる事が必要とされる、そんなぎりぎりの日々だったのです。
たくさんのチベットフリークやチベット人達を前に、大きな声で堂々と「オレはチベット人が大嫌いだ」と胸を張って言える、そんな西川一三氏にハーンは完全に惚れてしまいました。やっぱり西川一三氏はチベットの達人でした。
フォーラムの最後に西川さんは、チベットで覚えたチベット語の御詠歌を披露してくれました。「インドに出てから乞食をしたけど、ただ貰うだけじゃ申し訳ないからこれを歌って物乞いしたんだ。」どうです、とてもかなわないでしょ。
あこがれのいろんな人物に会えてハーンはとっても幸せでした。
前から話してみたかった長田幸康さん。渡辺一枝さんとそしてそのだんなさん(ハーンは昔から大ファンでした)。いまや売れっ子翻訳家となった三浦順子さん。渡辺さんにはサインもらったのですが、長田さんと三浦さんには恥ずかしくてネダれなかった。
