55）ものごっつい挫折感というか敗北感を味わってしまった話

長岡京で配るお土産を手配してたんですけど、出来上がって手元に届く日程が予定よりズレてしまい、おかげで2,000円も無駄遣いしてしまった清水です。ハロニチワ。

今日は正直、ぶっちゃけトークになります。

昨日、日記書いたすぐ後くらいに、先日訪問した縫製工場さんから妹のところに、ザクっとしたTシャツの見積もりがファックスで送られてきました。で、うちにも転送してもらったんですけど、

これが現実だ！と、いわんばかりにアパレル業界をみせつけられ、ものごっつい挫折感というか敗北感を味わってしまったわけです。

何て言うのかなぁ。人生の中でも大きな失敗をしたときに「うあー、マジで！？やっちゃった・・・」って気持ちになることもあるかと思いますが、アレですよ、アレ。

「たかが見積もり」如きでなぜこんな気持ちになるのかわかりませんでしたが、本気で沈んでたんです。

というわけで、その見積もりを全てお見せすることはできませんが（まぁ「ぶっちゃけブログ」ですので問題ないとは思うんですけど、一応対外的によくわかんないので）、とりあえず検証してみたいと思います。

最初の本製品となる予定だったTシャツに関して

先日お話しましたように、作ろうと思ってたのは3種類。

タイプとしては（1）定番っぽいの、（2）男受けしそうなの、（3）女の子受けしそうなのって感じ。そのそれぞれでカラーを2種用意。

大きさは、とりあえずS・M・Lの3種程度。

デザインのラフはこんな感じ。

このデザイン、うちで公開して良かったのかなぁ。よく考えると、公開時期についてはまだ決まってませんでした。てへへ。まぁ、いっか。

で、あくまで「ラフ」ですのでデザインの詳細はまだなんですけど、色数とか配置に関しては大体はこんな感じ。（1）1色刷り、（2）と（3）は2色刷り。

見積もり前提として

あくまで「とりあえず」的な見積もりですので、（1）（2）（3）のそれぞれを各100枚制作するという前提で計算してもらいました。

版の色を変える、生地の色を変えるなどで価格は変動しません。

なお、見積もり自体は、先日お伺いした縫製工場さんが外部に見積もりを出したものになります。その2社間で、仕事内容がどういう風に別れているのかはよくわかりません。

見積もり詳細1　Tシャツ本体に関して

まず生地価格。

よく見てみるとどういう生地なのか書かれていないんですけど、920円／1mで、要尺0.8で、920×0.8の736円。要尺っていうのが「Tシャツで使用する長さ」みたいなもん。つまり「1m920円の布を80cmごとに切って使いますよ。だから736円ね」ってことらしい。

80cmってのは、男性ものの大体の使用量なんでしょう。

生地の相場がわかんないけど、高いですねぇ。この時点で、外国製のTシャツの卸価格の倍ですからね。実際にはさらに「加工費」なるものが加算されますので、Tシャツ本体で考えると安物の外国製品の4倍近い価格になります。

さらにブランドタグを付けます。これを1,000枚作ると3万円で、1枚当たり30円。うーん、高い。

そしてTシャツの型代。

3サイズとして2万円弱。型は、続けて作ることになった場合に使い回しをするでしょうから、Tシャツ本体の価格に乗せずに経費換算にしようかと思います。縫製工場さんも「うちで安く作れる」ということをおっしゃってましたので、まぁ、いいかな。

大体「型」っていったって、ボクらはTシャツの形で勝負するわけではなく、基本はプリントデザインがメインなんですよ。正直、一般的な型だったら何でもいいんですけどねぇ。

まぁ、いいや。最後に副単価。これは、洗濯ネームや封入用の袋、挿入用の紙、それらの加工代金などが含まれるもの。10円チョイくらいです。

これらを足してみます。

つまり、無地の自社ブランドTシャツを300枚作った場合ってことですが、加工費や縫製工場さんの利益も含めて1,800円弱！？

これが現実なんですねぇ。

見積もり詳細2　プリントに関して

次、プリント代金。

一般的なプリントTシャツ屋さんだと印刷サイズによるプリント代の上下はないんですけど、こういうトコで注文すると、印刷サイズによってプリント代が変わるようです。

例えば、大手プリントTシャツ屋さんのプリント代金を表にしてみますとこんな感じ。

各100枚印刷で比較してみますので、(株)プラスワン100円／50円、問屋街100円／100円ですね。

で、うちのデザインの印刷見積もり代金と比較してみますと、

※赤字がプリントTシャツ屋より安い箇所。

うーん・・・結構するわけですよねぇ。

1枚当たりのプリント代金は、（1）275円、（2）750円、（3）510円となります。

これにさらに版代がかかります。プリントTシャツ屋の価格表は以下の通り。

で、見積もりしてもらった版代は、詳細は省きますが、（1）22,500円、（2）62,000円、（3）42,000円。

ボクらは、版の使い回しをほとんどするつもりはありませんので、これは経費換算せずに製造原価に乗せなくてはいけません。

すると、1枚当たり（1）225円、（2）620円、（3）420円の版代が上乗せされることになります。

見積もり詳細3　まとめ

そんな感じでまとめてみますと、1枚当たりの製造原価が、

そして、「原価は上代の30％」というアパレル業界の常識に則って販売価格を設定いたしますと、

ブログで読むと時間かかりますけど、見積書みてすぐにこれくらいの値段が出るわけです。ホントにね、そのときの挫折感っていったら言葉に表現できませんよ。

色々ともう一度検討し直そうと思います。

はぁ・・・ホントにつらいなぁ。（←キャバクラとかに行く理由にはなる。）

まぁ、そんなとこ。